この記事を読んでいる方は、Windows 11やUbuntu Desktopなどのオペレーティングシステムをパソコンにインストールする機会が多いのではないでしょうか?
OSをインストールするたびにUSBメディアを作成するのは面倒な作業です。よく使うOSごとにUSBメモリを用意する方法もありますが、1つのUSBメモリで複数のOSインストールメディアを管理できれば便利ですよね。
そこで、この課題を解決してくれるツール「Ventoy」をご紹介します。
Ventoyとは
Ventoyは、USBドライブから複数のISOファイルを起動できるようにするツールです。従来の方法では、USBドライブにISOファイルを書き込むたびに、ドライブをフォーマットして専用のブートローダーをインストールする必要がありました。しかし、Ventoyを使えば、一度USBドライブにVentoyをインストールするだけで、その後はISOファイルをUSBドライブにコピーするだけで、複数のオペレーティングシステムを起動できるようになります。
https://x.com/i/grok/share/97ZEG2tiQCDiMCj3G2SOvBIKa
準備
必要なものを紹介します。
- USBメモリ(32GB以上がおすすめ)
- Windows PC
- Windows11やUbuntuDesktopなどのISOファイル
USBメモリは容量に余裕があり、読み書き速度が十分に速いものを選択してください。私は以前レビューした「KIOXIA TransMemory U366」を使用しています。
ISOファイルもあらかじめダウンロードしておく必要があります。インストールしたいオペレーティングシステムの公式サイトから最新のISOファイルを入手し、後の手順でスムーズに進められるよう準備しておきましょう。

全体の作業の流れ
Ventoyを使用したブートメディア作成の手順は以下の通りです。
1、VentoyソフトウェアのダウンロードとインストーラーZIPの展開
2、USBメディアにVentoyをインストール
3、使用したいOSのISOファイルをUSBメディアにコピー
4、USBメディアからの起動とOSの選択
各手順の詳細は以下のセクションで説明していきます。注意点として、USBメディアの内容は完全に消去されますので、重要なデータは事前にバックアップしてください。
ダウンロード
1、メディアを作成するソフトをダウンロードします。以下のリンクからダウンロードページにアクセスできます。
アクセスしたら、「ventoy-[バージョン]-windows.zip」をクリックします。

2、SOURCEFORGEのサイトに飛ぶので緑色のボタン「Download Latest Version」をクリックしてダウンロードを開始してください。

これでダウンロード作業は終了です。

メディア作成
1、先ほどダウンロードしたZIPファイルを展開します。そして、「Ventoy2Disk.exe」を起動します。

2、デバイスを選択して「インストール」をクリックします。

3、警告が表示されるので良く読んで「はい」をクリックします。

4、警告が再度表示するのでもう一度「はい」をクリックします。

5、「おめでとうございます!」と出れば完了です。

OSファイルをセット
ブートしたいOSをUSBメモリにコピーします。一般的な起動ディスクでは1つの起動メディアに1つのOSですが、Ventoyは複数のOSをセットしておくことができます。 ここではUbuntuの18.04〜24.04とWindows10,11をセットします。
1、エクスプローラーからUSBメモリを探して開きます。

2、準備したISOファイルをコピー&ペーストします。

これで完了です。
USBメディアからBOOT
1、完成したブートメディアから起動します。パソコンに先ほど作成したUSBメモリを接続してBIOSにいきます。BIOS又はブートメニューはパソコンによって違うので調べてみてください。

2、BIOSに行ってブートの順番をUSBが一番上になるように変更して保存してください。

3、再起動後、画像のようにセットしたOSが一覧で出ていれば完了です。

Ventoyを使ってみる
起動できたのでオプションなどをみていきます。下の方にいくつかオプションがあります。
キー | 内容 |
---|---|
L | 言語 |
F1 | 説明 |
F2 | 閲覧 |
F3 | 表示切り替え(一覧) |
F4 | 手許から起動 |
F5 | ツール |
F6 | 拡張 |

Lキーを押すと言語を変更することができます。日本語を選択して「Enterキー」を押すと日本語になります。
試しにUbuntu24.04Desktopを選択してみます。

起動方法がいくつかありますが「通常どおり起動」を選択します。

無事に起動できました。

まとめ
Ventoyは複数のISOファイルを1つのUSBドライブから起動できる便利なツールです。以下が主なポイントです。
- 従来の方法と異なり、USBドライブに一度インストールするだけで、その後はISOファイルをコピーするだけで複数のOSを起動可能
- 必要なものは、USBメモリ、Windows PC、起動させたいOSのISOファイル
- インストール手順は簡単で、Ventoyをダウンロードしてインストール後、ISOファイルをUSBメモリにコピーするだけ
- 言語変更や起動方法の選択など、豊富なオプションを備えている
このツールを使用することで、OSインストールメディアの管理が格段に効率化されます。
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